「子供が剣道を始めたけど、防具って高そう・・・」
お子さんが剣道を始めて防具が必要になった時、このような悩みに直面する親御さんは多いのではないでしょうか。
学校や道場にあるお古を貸し出してもらえるケースもありますが、衛生面などからも直接肌に触れる面や甲手は新しいものを買いたいと考える方も多いでしょう。
そこでこの記事では初心者にはなかなかハードルの高い防具の選び方・買い方を値段の相場を含めて解説します。
ネットか、実店舗か
「身の周りの買い物はほとんどネット通販で」という方も増えているようですが、剣道の防具もネットで買うことができます。
ネット通販のメリットは価格が安いことですが、それは店舗の運営コストや中間業者を少なくできるからです。
裏を返すと実店舗がある防具屋さんの「実際に体格を見ながらサイズの相談をする」とか「プロにサイズを測ってもらう」といった初心者には特に重要なメリットを得られないということでもあります。
また、修理が必要になった時にその防具屋さんで買った防具であれば相談しやすいということもあります。
防具の違いというのは実際に剣道をしたりいくつもの防具を見たりしてもなかなか分からないので、特に初心者の内は防具屋さんに行って相談することをおすすめします。
防具屋さんは数の差はありますが各都道府県にありますので、道場や学校の先生に聞いたり検索したりして見つけましょう。
何を聞くのか
もちろん、いくら実際に採寸や相談ができるとはいえ、大幅に予算をオーバーすることがあっては困ります。
ですから防具屋さんには最初に、「これくらいの予算で、サイズだけはしっかり合わせて、打たれてもきちんと衝撃吸収ができる防具を探しています」と伝えましょう。
あれもこれもと注文を付けられるのも困りますが、逆に「何にも分からないからおまかせで」と言われるのも困ってしまいますので、この程度に条件を絞るのが良いでしょう。
実際、初心者用の防具に必要なのは「適切なサイズであること」と「打たれて痛いようなペラペラのものでないこと」くらいです。
過度な安売りの防具の中には、材料のコストダウンの結果として普通の防具に比べて著しく衝撃吸収性の低いものがあります。
せっかく始めた剣道なのに、そんな理由で怪我をして遠ざかってしまったらもったいないですから、安全への出費は惜しまずにしましょう。
さて、防具屋さんはそこで「当店だとこんな値段になります」と答えてくれるでしょうから、近所に他のお店があれば比較するのもいいですし、予算を大幅にオーバーしていたらそこで初めてネット通販を検討しましょう。
※お礼を言うのを忘れずに!
値段の相場は?
防具屋さんに聞くことが分かったところで、実際に剣道の防具の相場を解説します。
防具は面・甲手・胴・垂で一式ですが、全体で見ると最も安いもので2万円程度(ここまで安いものは粗悪品の可能性が高い)、最も高いもので200万円程度(職人さんが材料・製法ともに最高のものを作ろうとした場合)と、想像を絶するピンキリになっています(相場を聞かれて困る理由はここにあります)。
その中でも「使っている人が多い価格帯」としては
- 小学生~中学生:3~5万円程度
- 高校生:5~8万円程度
- 大学生:6~15万円程度
というようなイメージになっています。
材料の量の違いや販売量の差によって年齢の低い方向けの防具は安い傾向があり、徐々に相場が上がるのには剣道歴が長くなるにつれ防具に対するこだわりが出てくるのと、頻繁に買い替えることがないのでせっかくなら良いものを買いたいという心理も影響しているようです。
また、単品の値段の目安としては
- 面:一式の30~40%くらい
- 甲手:一式の20%~30%くらい
- 胴:一式の30%くらい
- 垂:一式の25~35%くらい
というイメージです。一式で購入することで割安になることは多いですね。
少し高めに想定した方がベターですが、この価格帯を予算を決める際の参考にしてください!
防具は高いのか
さて、防具の相場について解説をしましたが、皆さんはこの価格をどのように感じたでしょうか。
もちろん各ご家庭によってお財布事情は違いますので、どうしても予算がとれない場合は最初からネット通販を利用するのもいいでしょう。
ですが、結論から言えば上で紹介した防具の相場は安すぎるくらいです。
というのは「製作の手間」と「耐用年数」の2つのポイントから説明ができます。
製作の手間
防具は複雑な作りの部品が多く、手作業でないと作れない箇所がいくつもあります。
各メーカーが長い年月の中で材料の調達やライン作業化、低価格の労働力の模索などに力を入れたことによって次第にお手頃価格に落ち着き、手間の掛かる作業が多い中で数万円で防具が手に入れられるようになったというのは非常にありがたいことです。
耐用年数
「中学校に入学するときに買った防具を卒業まで使った」とか「この防具を買ったのはかれこれ15年も前だなあ」といった話は珍しくありません。
消耗品と言えるのも竹刀くらいで、他のスポーツ用品に比べて防具の耐用年数は値段からすると非常に長いと言えます。
サイズにしても、成長期の子供でも1年も使わない内に合わなくなるというケースはあまりないでしょうから、買い替える機会もほとんどなく、結果として長く使えるということになります。
最初こそ数万円の出費となっても、耐用年数を考慮するとかなり安い買い物と考えることができます。
まとめ
この記事では特に初心者の方向けに防具屋さんでの相談の仕方と、その際の参考となる防具の価格の相場について解説してきました。
相場はあくまで参考値ですので実際の価格とずれることがありますが、大幅に予算をオーバーしてしまったときはネット通販を活用するのもいいでしょう。
防具屋さんとのやり取りの中で判断材料も増えてくると思いますから、ぜひ一度は話を聞いてみてください。
この記事がみなさんのお役に立てば幸いです。
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