剣道具の99%は海外製と言われる昨今、数少ない職人作の防具は非常に貴重なものになっています。
日本の伝統的な武道である剣道。その修行を日本製の道具とともに励みたいと思うのはごく自然なことではないでしょうか。
高品質な材料と職人の思いのこもった剣道具は贅沢品などではありません。
剣道を愛し"ホンモノ"を求める方には年齢や段位を問わずおすすめしたい。
そんな名品をぜひ知ってください。
東京で甲手造りを行う名工、児玉氏
二代目となる児玉氏は長きにわたり甲手造りを行い、昔ながらの名品を生み出し続けている職人さんです。
朗らかな人柄と真面目な仕事から多くの剣道家に支持されています。
児玉氏の甲手の特徴
長い甲手布団
「甲手布団(打突部位)が短ければ打たれる確率が下がる」という理屈でそのような甲手が出回った時期がありました。甲手に当たらないということはむき出しの腕に打突が当たるということですから、"防具"としては非常に頼りないものですね。
見かねた大会運営サイドが長さに関する規程を作るケースもありましたが、試合用にとせっかく買った甲手が規定に引っかかって試合に出られない、なんてことになってしまっては残念ですし、そもそも武道の精神からみてもそのような防具に疑問を抱く剣道家も少なくないでしょう。
児玉氏の甲手は昔ながらの少し長めの甲手布団で、しっかりと腕が守られる感覚があり、防具本来の機能を十分に持っています。
また、甲手布団が長いと全体のバランスも良く、見た目にも美しい甲手になります。甲手頭に対して甲手布団が短い甲手はアンバランスな見た目になりがちです。
使う方の体格によって長さを調整することもでき、着装した際の見た目の美しさと操作性の両立が可能です。
堅牢な造り
甲手頭の毛詰めや革の丈夫さなどから分かるように「長く大切に使っていく」ことを前提としたような頑丈な作りの甲手です。
それゆえはじめは堅い印象を受けることもありますが、ひとたび馴染んでしまうと自在な竹刀の操作を実現できます。
また、使用に伴うへたりが少ないため、上品な色落ちとあわせて凛とした経年変化を楽しむことができます。
甲手頭の立体的な仕立てによる正しい握りの実現
「正しい握りの実現」は甲手造りの永遠のテーマであり、廉価なものでも握りやすさをウリにしたものが多くなってきました。稽古に励む上で正しく握れる甲手は必須条件とも言えますが、その中でも児玉氏の甲手は立体的な仕立てにより握りやすくなっており、さらに握った時の手の内のシワが少なく、よりストレスの少ない握りが実現できます。
製作実例
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※デザインや糸色については個々の製品によって違う場合があります。
購入について
児玉氏の甲手は、工房(店舗)での対面形式に加えて現在(令和5年1月現在)は業者を介したメール連絡による通信販売を行っています。
多くの方に職人作の名品を知ってもらいたいという思いでこのサービスは始まりましたが、それに加え、コロナにより直接来店することが難しくなっていること、また職人さんが電話の声を聞きづらいとのこともあり、購入ご希望の際はこちらの通信販売をご利用いただくことをおすすめします。
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まとめ
数少ない国産剣道具は徐々に手に入りづらくなっていますが、「ホンモノを身に着ける喜び」はやはり代えがたいものがあります。
剣道の稽古をさらに楽しいものにするためにも多くの剣道家にこうした剣道具に興味を持っていただきたいですね。
この記事がみなさんのお役に立てば幸いです。
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