初段審査では初めての学科審査に挑戦することになります。
技能だけでなく、理論も身に付けてより厚みのある剣道を目指しましょう!
技を分解
幾度となくご紹介していますが、技は大まかに
- 攻め合い
- 打突
- 残心
という要素に分解できます。
攻め合いで気をつけること
攻め合いは打突へ向かう集中力を増し、元立ちに攻め気を伝えるような意識で行いましょう。
いつでも打てるという心持ちで一足一刀の間合まで攻め込みます。
まずは正しい構えから
構えが崩れていては攻めが相手に伝わりませんし、そもそも自分に隙がある状態で相手に向かっていくというのは危険なことです。
背筋を伸ばし、柔らかく竹刀を握り、剣先を相手ののど元につけて攻め合いを行いましょう。
攻め気を掛け声に乗せましょう
正しく構えることができたら、次は自分を奮い立たせ、相手を威圧するような発声をしましょう。
これによって打突への集中力が高まり、正確性が上がるのに加えて打突の力強さも増すことが望めます。
打突で気をつけること
攻め合いで一足一刀の間合に入ったら、無駄のない振りで打突します。
せっかく充実した攻め込みができても、振りが遅かったり必要以上に大きい振りをしたりすると相手に対応する余地を与えてしまうことになります。
振り上げ・振り下ろしをともに素早くしなやかに行い、気剣体一致の打突となるように思い切って打ちましょう。
残心で気をつけること
ここでは打った後の動きのことを「残心」と表します。
打った後は送り足で抜けるなどして相手との間合いを取り、直ちに相手に正対して構えをとります。
打ってすぐに気を抜いてしまえば技が不十分だった場合に今度は自分が打たれてしまいます。
もちろん基本稽古において元立ちが打ってくることはあまりないわけですが、いつでも丁寧に打突の後の動きをするように習慣づけておくといざ立合いや試合となったときに活きてきます。
大強速軽
剣道の教えに「大強速軽(だいきょうそくけい)」というものがあります。
この教えには様々な解釈がありますが、「まず初心者の内は大きく強く打突することを心掛け、錬熟するにしたがって速く軽やか(軽妙)な打突を身に付けていく」というのがその一つです。
いきなり速く振ろうとしては無理な力が入りますし、大きい振りや力強い打ちができない内から発展的な稽古をしても身にならないのは想像に難くないでしょう。
こうしたことも基本稽古において気をつけることとして念頭に置いておきましょう。
解答例
以上を踏まえて「『基本打突や技の練習』で気をつけることを述べなさい」への解答例をまとめましょう。
打突は気剣体一致を心掛け刃筋正しく行う。
打突の後は間合を取って相手に素早く正対し、残心をとる。
特に初心者の内は大きく強く打つことを心掛け、徐々に速く、軽妙な打突を身に付けられるようにする。
この記事がみなさんのお役に立てば幸いです。
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