剣道の稽古においては体力や技の鍛錬だけでなく、理論を学ぶことも大切です。
技能だけでなく、理論も身に付けてより厚みのある剣道を目指しましょう!
目的が違えば手段も違う
打ち込み稽古の目的と掛り稽古の目的は別の記事で解説してある通りそれぞれ異なります。
簡単に言えば打ち込み稽古は打突の基本の習得を、掛り稽古は心身の錬磨と実戦的な技術の習得を目的にしています。
この違いによって稽古の方法にも違いが生まれます。
打ち込み稽古は元立ちが打突の機会を作って掛かり手がそれを瞬時に判断し打突するのに対し、掛かり稽古では掛かり手が元立ちを崩したり打突を避けようとして空いた部位を打つなど自ら打突の機会を作って打ち込みます。
一つひとつの打突に対しての考え方も異なり、打ち込み稽古においては速いテンポの中でも有効打突となるような基本にのっとった打突をするのに対し、掛り稽古では次々に技を打ち切る態度を重視し打突の成否は念頭に置かないのが一般的です。
また、掛り稽古はある程度基本を習得してからでないと打ち急ぐ気持ちが強くなり姿勢の崩れなどを生み、かえって上達の妨げになることがあるので、初心者などには適さない稽古法だと言えます。
解答例
以上を踏まえて「『打ち込み稽古と掛り稽古の違い』を述べなさい」への解答例をまとめましょう。
打ち込み稽古は打突の基本を習得することを目的に、元立ちが示す打突の機会をとらえて連続的に打突する稽古法である。
対して掛り稽古は心身の錬磨やより実戦的な技術の習得を目的として、掛かり手が打突の機会を作り、打突の成否を念頭に置かずに打ち込んでいく稽古法である。
掛り稽古はある程度基本を習得していないと狙った効果が得られないため、やや上級者向けと言える。
※学科審査がレポート形式の場合などで本記事の内容をそのまま利用することは剽窃となりますので、ぜひこれを参考にご自分の言葉で考えてみてください!
この記事がみなさんのお役に立てば幸いです。
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