中段の構えの注意点

剣道を考える

初段審査では初めての学科審査に挑戦することになります。
技能だけでなく、理論も身に付けてより厚みのある剣道を目指しましょう!

中段の構えの姿勢

剣道をする上で最も基本的な構えとされるのが「中段の構え」です。
剣が体の真ん中にあることで攻めにも防御にも出やすいバランスの良い構えですね。

剣道における「立ち姿」と言えばほとんどはこの中段の構えですから、これにこだわることで見た目が美しくなり、また動きもスムーズで自然なものにすることができます。

以下、ポイントごとに中段の構えの姿勢について解説します。

ポイント1 上半身

上半身にフォーカスして中段の構えをみると、

  • 背筋を伸ばす
  • 頭を引く
  • 両肩の力を抜き、両腕はゆったりさせる
  • 竹刀を上から握る

といったことが重要です。

背筋を伸ばす

これが最も基本的なポイントです。背筋を伸ばすことで見た目の印象も良くなりますし、体を大きく見せることにもつながり、攻めに際しても合理的です。

猫背はもちろんですが、意識し過ぎて背中が反ってしまうことも腰などに余計な負担が掛かってしまいますから避けたいですね。

頭を引き、目線は水平に

よく「顎を引く」と言われますが、実際に顎だけを引くと顔が下向きになってしまいます。
意識して欲しいのは「目線をなるべく高くすること」です。そのためには頭が最も高くなる位置、すなわち肩の真上にあることが必要です。

具体的には、耳が肩の真上にくるようにイメージすると自然と良い姿勢になり、目線も下がらなくなります。

両肩の力を抜き、両腕はゆったりさせる

「良い姿勢を作ろう」と意識すると余計な力が入ってしまうことがあります。また、稽古の際に"速く打とう"とか"強く打とう"と考えるとどうしても肩に力が入りがちです。
そういう時は一旦肩をいからせて、ストンと落とすようにすると自然な高さに落ち着きます。

また、竹刀を持つ腕も余分な力を抜くことが必要です。
肘が外を向くような腕が広がった構えではスムーズに打突を出すことができませんし、逆に胴体を挟むように絞ってしまうと構えが小さく、懐が浅くなってしまいます。

癖は知らないうちにつくものなので時々鏡の前で確認するといいですね。

竹刀を上から握る

姿勢と握りはあまり関係がないと思われる方もいるかもしれませんが、竹刀を横から握る癖がつくと肘が開き、結果として構えが崩れてしまいます。
上から柔らかく握ることで自然と肩の力が抜け、正しい構えの形に近付きます。

ポイント2 下半身

下半身にフォーカスして中段の構えをみると

  • 両足の間隔は適切に開ける
  • 両足ともまっすぐ前に向ける
  • 右膝は軽く曲げ、左膝は自然に伸ばす

といったことが重要です。

両足の間隔は適切に開ける

一般的に「握り拳2つ分」と言われますが、「肩幅程度」や「歩くときの間隔」と捉えてもいいでしょう。
間隔が狭いと左右の足捌きがしづらく、逆に広すぎるとスムーズに前に出ることが難しくなります。
どの方向への足捌きもスムーズに行える足幅が望ましいですね。

両足ともまっすぐ前に向ける

特に左足が外を向く「撞木足(しゅもくあし)」にならないように指導されることが多いですが、前に出た時に身体が流れる(開く)ことを避けるには重要なポイントです。

また、右足は通常の中段の構えにおける"攻め足"ですので相手(進行方向)に真っ直ぐ向いていることが望ましいでしょう。
こちらもスムーズな足捌きを実現するために押さえておきたいポイントですね。

右膝は軽く曲げ、左膝は自然に伸ばす

右膝は進行方向に素早く、細かく動かす必要があるのでゆとりを持って軽く曲げ、左足は体を動かす役割があるのでエネルギーが逃げないように自然に伸ばしておく必要があります。

ポイント3 心持ち

以上のポイントを押さえることで基本的な中段の構えは完成しますが、それはあくまで"静的な"構えに過ぎません。
"動的な"構え、すなわち体捌きや打突といった様々な動きの中での中段の構えを作るためには以下の2点が必要です。

前傾せず両足の中心に体のバランスがくるようにする

稽古の中では絶えず変化する状況の中で適切に体を運ぶ必要があります。
例えば打ちたい気持ちが強く体が前傾してしまえば、後方に体を捌いて相手の技に応じるということはできなくなります。

そこで構えた時のバランス(重心)が両足の真ん中に来るようにし、前後左右あらゆる方向への足捌きが瞬時にできるようにする必要があります。

目線は真っ直ぐ前にし、遠山の目付けとする

目線については先程も触れましたが、これもただ真っ直ぐ前に向けるというだけでは不十分です。
遠くの山を見るような広い視野を意識する「遠山の目付け」をすることで自然と「より遠くを見よう」という気持ちが働いて背筋も首筋もすっと伸び、動きの中でも正しい姿勢を保つことができます。

解答例

以上を踏まえて「『中段の構えの姿勢で注意すること』を書きなさい」への解答例をまとめましょう。

上半身は以下のことに注意する。

  • 背筋を伸ばす
  • 頭を引く
  • 両肩の力を抜き、両腕はゆったりさせる
  • 竹刀を上から握る

下半身は以下のことに注意する。

  • 両足の間隔は適切に開ける
  • 両足ともまっすぐ前に向ける
  • 右膝は軽く曲げ、左膝は自然に伸ばす

さらに絶えず変化する状況の中で正しい構えの姿勢を保つために、体のバランス(重心)が両足の中心にくるようにし、目線は「遠山の目付け」をとる。

※学科審査がレポート形式の場合などで本記事の内容をそのまま利用することは剽窃となりますので、ぜひこれを参考にご自分の言葉で考えてみてください!

この記事がみなさんのお役に立てば幸いです。

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