試合稽古で気を付けること

剣道を考える

剣道の稽古においては体力や技の鍛錬だけでなく、理論を学ぶことも大切です。
技能だけでなく、理論も身に付けてより厚みのある剣道を目指しましょう!

試合稽古とは

試合稽古は実際に審判を立て、ルール内で有効打突を目指して勝負する稽古方法です。

稽古場の広さや設備に制約があるためルールを「剣道試合・審判規則」からいくらか変更して行うことが多いですが、それでも大会などにかなり近い状況を作れるため対策・準備として稽古に取り入れることが多いようです。

審判の判定により明確に勝負がつくため独特の緊張感があり、試合稽古が好きな剣士も多いでしょう。

しかし、武道である剣道においては試合での勝ち負けを重視し過ぎると本質から反れてしまいますから、以下のようなことに気を付けて有意義な稽古にしましょう。

姿勢・構えを正しく保つ

「打ちたい」「打たれたくない」という気持ちから構えを崩したり姿勢を崩したりしてしまうことがあります。

剣道において身体能力に頼って動くことは決して悪いことではありませんが、攻めによって打突の機会を作ったり相手を崩したりすることを求めていくことの方がより「武道」らしい修行ではないでしょうか。

また、「基本」は先人達が作り上げてきた上達への最短ルートです

こうした点からも基本の構え・姿勢を崩さずに稽古に臨むことが大切です。

気品のある態度をとる

勝負がかかるとつい感情的になってしまうことがありますが、そこは剣道。剣道家らしく常に冷静気品のある態度で臨みたいものです。

特に気を付けたいのが打突の際で、過度に優位性を誇示(一本だとアピールするなど)したり判定に対して反抗的な態度をとったりすることはしないようにしましょう。

十分な打突が出れば有効打突となりますし、そもそもアピールなどしなくとも旗がさっと上がるような技を出すように努めましょう。

また、相手の技が不十分だと感じたのに旗が上がって一本になる場面もあります。

不服に感じるかもしれませんが、そこは審判も真剣に向き合っているということに敬意を持ちましょう

そもそも強い攻めをもってしっかり相手を抑え込み、惜しい技すらも出させないようにすることを目指すのも重要です。

積極的かつ堂々とした攻めを心掛ける

試合の時間は限りがあり(3~4分が一般的)、その効果を最大に得るためには積極的に技を出していくことが必要です。

大会などにおいては戦略として攻撃のペースを調整することがあるかと思いますが、試合稽古においては時間や体力を最大限利用して積極的な試合展開を図りましょう。

また、堂々とした攻めを心掛けることも重要で、フェイントを掛けるようないわゆる「虚」の技でなく、しかけていく技に挙げられるような「実」の技を攻めの中心に据えるのが望ましいでしょう。

正しい所作を身に付ける

試合においては単に相手と技を出し合うだけでなく、試合場への入り方や試合が中断した場合の動き方など、普段の稽古では学べない知識が必要になります。

これが正しく身に付いていないと相手や審判に迷惑がかかるだけでなく、「修錬が足りていない」とみられてしまいかねません。

試合稽古の際はなるべく端折らずにこういった所作を行うようにし、自信をもってできるようにしましょう。

審判としての技能を積極的に身に付ける

試合稽古では試合者だけでなく審判をすることもあります。

審判も試合を構成する重要な立場ですから、その目線や気持ちを知っておくことは試合者として非常に大切です。

自分では一本だと思った打突も審判の目から見ると不十分である場合などを知っておけば自分の攻めの組み立てにも活きますし、何より審判としての技能を習得するのに有効な機会です。

審判役は積極的に受け、所作を含めてきちんと技能を身に付けられるように心掛けましょう。

規則を理解する

どんな競技であれ試合をする上でルールの理解は必須です。

ところが、全日本剣道連盟の「剣道試合・審判規則」をすべて読んだことがある人は意外と少ないのではないでしょうか。

ルールをきちんと理解していなければ当然試合の進行に支障が出ますし、例えば何で反則を取られたのか分からないと同じ反則で相手に一本を与えてしまうことになります。

試合の前にはきちんと規則を確認するようにしましょう(全日本剣道連盟公式サイト「剣道の規則」はこちら)。

反省・研究を怠らない

試合の結果に一喜一憂してしまうことがありますが、試合は自分の剣道のレベルを高めるのにとても有意義な機会です。

「なぜ相手に有効打突を取られたのか」
「なぜ有効打突を出すことができたのか」
「どのように動けば有利に試合を展開できただろうか」

といった試合内容の反省や

「今回の試合ではこの技を試そう」
「姿勢を崩さないようにしよう」
「相手より先に攻めるように意識しよう」

といった他の稽古で習得したものをいかに実践するかという目標設定も重要です。

相手が変われば決まらなくなる技や、攻めに対する反応の違いについて研究を行うことも上達につながります。

また、研究に当たってはビデオ撮影なども活用しましょう。

細かい試合展開や体の動きまで振り返ることができるだけでなく、自分のイメージと実際の動きとの差などを見つけることができます。

解答例

以上を踏まえて「『試合稽古で気を付けること』を述べなさい」への解答例をまとめましょう。

試合者は剣道試合・審判規則をきちんと理解した上で、試合時間・体力を最大限活かして積極的かつ堂々と攻める。

基本を大切に技を出し、過度に優勢を誇示したり判定への不満を示すような態度をとったりせず、常に礼節と剣道家らしい気品をもった試合を行う。

審判の役も積極的に務め、審判の技能を向上させるとともに審判員の目線から試合の組み立て方などを研究する。

また、試合者・審判ともに所作を省かずに行って正しく身に付け、技術の向上につなげるような工夫・研究を怠らない。

※学科審査がレポート形式の場合などで本記事の内容をそのまま利用することは剽窃となりますので、ぜひこれを参考にご自分の言葉で考えてみてください!

この記事がみなさんのお役に立てば幸いです。

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