返し技の指導上の留意点

剣道の稽古においては体力や技の鍛錬だけでなく、理論を学ぶことも大切です。

四段以降は「指導者」の位であると言われますから、自分の中で理解するだけでなくそれを教えることができるように技能や理論を身に付け、より厚みのある剣道を目指しましょう！

返し技

返し技は応じていく技のひとつで、相手の打突を自分の竹刀で受け、その反動を利用して受けたのと反対側に竹刀を返して技の尽きたところを打突する技です。

主な技

• 面返し面
• 面返し小手
• 面返し胴
• 小手返し面
• 小手返し小手

指導上の留意点

返し方

相手の打突を迎えるような意識で引き込まずに前で受け、手首を柔軟に使って素早く打突の動作につなげるように指導します。

また、最初から返す形をとると相手は打突の機会でないと悟ってしまうので打突を誘うように攻めるように指導します。

一拍子の打突

相手の打突を返してから打突するまでの時間は長くなればなるほど不利になります。

相手に動きを悟られて技を避けられる可能性が高まりますし、相手との間合も詰まって十分な打突にならないからです。

そうした点も踏まえ、相手の打突を返す動きと自分の打突が一拍子になるように指導します。

また、正しい姿勢を維持するようにも指導します。

刃筋

返し技は竹刀が回るように動くため、打突の際に刃筋が乱れることがあります。

このため、力の入れ抜きを調整して刃筋が通った打突をするように指導します。

解答例

以上を踏まえて「『返し技』について説明し、『指導上の留意点』を述べなさい」への解答例をまとめましょう。